6.19.2009

C‐XF



新型XJのweb発表を目前に控え、そのデザインのベースたるC-XFについて少し振り返りましょう。 イアンカラム率いる現在のデザインチームは、1958から約半世紀に渡り使われ続けてきた初代XJのデザインコンセプトを現代や未来に置き換えることが困難であると考えていました。また、これを続けることは“XJ”が本来持っていたその名の意味“eXperimentalJaguar~実験的なジャガー”をも否定することになりかねないとも考えていました。
ジャガーデザインの真髄は、その時代最も美しく魅力的な(平たく言えばカッコイイ)車であることで、またその表現は単純なものではなく、多くの線と面を使った躍動感のある造形を持ちながら、どの角度から見てもデザイン的に破綻していないという複雑で巧妙なものでした。
そこでデザインチームは、長い歳月をかけてこれまでのデザインを一つ一つ分析し、その法則を用いつつ現在(いま)、誰の目にも美しく魅力的に映る車を2007年に具現化しました。それがC-XFです。


発表された当時は市販車XFのデビュー直前といこともあり、C-XFはXFのプロトタイプという印象が強かったのですが、デザインチームの話の中に「C-XFはこれからのジャガーサルーンが目指すデザインの方向性を示している。」とあったように、XFのためだけに造られたものではなかったのです。
つまり、次世代ジャガーのベースとなるモデルで、これをモチーフとして誕生した第一号がXFで、それを更に推し進めてデザインされたものが新型XJというわけです。
C-XFは全世界で賞賛され、日本でも大好評でした。
C-XFの実車をご覧になった方は感じていただけたと思うのですが、今までのどのジャガーにも似ていないけれども確かにジャガーだと思える不思議な車でした。




ただし、かなり前衛的な造形も使っていましたので、市販車に置き換えるには多少の変更を強いられたようですがそれでも時を経るにつれXFのデザイン評価が高まり、高評価が耳に届いてきますとその方向性が間違っていないことを実感します。

新型XJはC-XFのデザインコンセプトを更に明確に表現しているとのことですので期待せずにはいられません。
皆様も是非、ご期待ください。